q 外堀は埋めましたので・・・

  中間貯蔵施設設置 双葉郡8首長に温度差

  福島第1原発事故に伴う除染で出た汚染廃棄物を長期保管する中間貯蔵施設を福島県双葉郡の双葉、大熊、楢葉の3町に設け、災害廃棄物を富岡町の処分場に搬入する政府案が双葉郡8町村長に提示された。複数の首長が受け入れに反対か慎重な姿勢を見せる中、一部の首長が提案を前向きに受け止め、立場の違いが表れた。/ 双葉町の井戸川克隆町長は政府案の提示後、記者団に「責任が明確化されていないし、双葉郡が引き受けなければならない理由も説明されず、受け入れは難しい」と語り、反対の意思をあらためて示した。
 大熊町の渡辺利綱町長は「国の提案は拙速すぎる」と不快感を示し、「住民説明、議会対応を踏まえて検討したい」と現時点では白紙であることを強調した。富岡町の遠藤勝也町長も「困る。町の復興計画でも想定していない」と困惑の表情を見せた。/ 「受け入れは前向きに検討せざるを得ない。どう協力できるか、議会と相談する」と理解を示したのは楢葉町の草野孝町長。その上で「安全安心をどう担保するのか、国が説明してほしい」と注文を付けた。/ 候補地の対象から外れた町村の首長の受け止め方もそれぞれ。浪江町の馬場有町長は「双葉郡をどう再興するか政府が具体的な案を出さない限り、納得できない」と候補地の町長の思いを代弁した。/ 川内村の遠藤雄幸村長は「施設設置を要請された町長の気持ちを思うと複雑な心境。施設が村外にできるとしても人ごとではなく、国は安全性確保に努めてほしい」と話した。/ 8町村の結束を訴えたのは広野町の山田基星町長と葛尾村の松本允秀村長。「8町村でまとまって国と話し合いを続けようと確認した」と述べた。(河北新報・2012年03月11日)

 前回のこの欄で「もうここに決めましたので」という乱暴な話しがありました。敷地内から飛びだした汚染物質は「当社のものじゃない」という東電側の屁理屈が述べられていましたが、しよいよそれが実際上の決め事になったという段階に来てしまいました。8町村の対応には温度差があるというけれども、温度が一定になるのは時間の問題であるというわけで、なんのことはない、いかにも政治だと思わなければならないような仕儀に立ち至るようです。今からでも、いや今だからこそ住民の参加による意志決定が計られる必要が在るとぼくは思います。どこかが引き受けなければ始末がつかないのは確かでも、だからもっとも原発に接近している双葉郡内にというのはあまりにも理不尽であり、その地域内は人跡未踏の地とするのは同胞としてもやりきれないのです。原発事故はすでに「収束」したのではなく、これからもはるかな収束にむけて困難が立ちはだかっているという状況を活写しています。政治というのはいかにも魑魅魍魎のなせる業だという思いが深い。(12/03/11)