r もう、ここに決めましたので

  野田佳彦首相が8日、「原子力災害からの福島復興再生協議会」で福島第1原発事故に伴う中間貯蔵施設を福島県双葉郡に設置することをあらためて要請したことについて、出席者の一人で受け入れに反対している福島県双葉町の井戸川克隆町長は協議会後、「話が一方的に進み、納得できない」と不満を述べた。/「双葉郡民を国民だと思っていますか、法の下の平等が保障されていますか、憲法で守られていますかと尋ねた」/井戸川町長は協議会の席上、原発事故で古里を追われた上、中間貯蔵施設の受け入れを迫られて理不尽な境遇に置かれた住民の思いを酌み、野田首相に質問した。首相は「大事な国民だと思っている」と答えたという。(河北新報・12/01/09)

 「大事な国民だとは思っていません」と答えるはずはない。しかし、本音ではそういっているに等しい。福島で事故が起きたのだから、県内で処理すべし、そこが双葉町なんだから、受け入れを納得してくれれば、あとはうまく収まるとでも思っているにちがいない。中間貯蔵施設とはいうが、中間は「最終」への一歩だと、大半の関係者は直観している。ならば、住民投票でも何でも行い、その意思を確認する必要があるのではありませんか。当事者を疎外して物事を決めるのは正しくはないんだから。郡町内でそれぞれの住民による意思確認こそが重要だと思う。岩手や宮城の「瓦礫」の処理も結局は当事者で始末しろということになりそうです。県外の何カ所(東京はすでに、神奈川も)は処分を引き受けそうな雰囲気もあるにはあるが、それも何十分、何百分の一という話だろう。

 《東京電力福島第一原発事故の収束に向けた工程表「ステップ2」完了を宣言する。「冷温停止状態」が達成され、事故は収束した-。野田佳彦首相が16日発表した》(福島民報・11/12/17)といった手前、どうしても先に進まなければならない。指を指された当局はどうするか。この際だから、あれやこれやの注文をわんさかと出し、満額回答と引き替えに「受け入れを認めます」とならないことを祈るばかり。時間の余裕はないけれど、ぎりぎりまで他の方途を追求することが求められていよう。これを普天間基地移転問題と同じようにしてはならない。(12/01/09)