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福島笹谷地区(仮設住宅)

 【ステップ2完了】大丈夫か「収束宣言」 東京電力福島第一原発事故の収束に向けた工程表「ステップ2」完了を宣言する。「冷温停止状態」が達成され、事故は収束した-。野田佳彦首相が16日発表した。/ 「収束宣言」は現状からすれば、あまりに唐突で違和感を覚える。首相は「事故との闘いが全て終わるわけではない」としているものの、「ステップ2の年内完了」という日程を優先した対応になってはいないか。「事故収束」との政府見解が一人歩きし、安全対策や事故への関心を薄れさせる恐れはないのか。/ 原子炉の損傷具合や溶けた核燃料の現状は確認できていない。注水による温度変化や格納容器内の放射性物質の解析から推定するしかないという。放射性物質の外部放出も止まっていない。原子力安全委員会の班目春樹委員長は「炉の中の状態が分からず、何が起こるかきちんと予想することが難しい」と認める。/ 炉建屋や使用済み燃料プールは水素爆発によって傷みが激しい。循環注水冷却システムも綱渡りの状態が続く。崩落や汚染物質漏えいの危険性が依然残る。安全・安心とは言い難い。炉内部の調査・測定や不測の事態に対応できる体制の確立が不可欠だ。/冷温停止の状態だとしても、廃炉をはじめ放射性物質の除染や住民の健康管理、賠償などの難題が山積する。/ 廃炉は燃料の搬出・処理が最大の課題となる。政府と東電は、使用済み燃料を2年後、溶け落ちた燃料を10年以内に取り出し始めるとした。完了までは最長40年を要するとされ、事故に苦しむ県民には長すぎる時間だ。/ 「収束宣言」に伴い、政府は現在の規制区域を年内に見直す考えを示した。年間放射線量50ミリシーベルト以上を「帰還困難区域」、20ミリシーベルト以上50ミリシーベルト未満を「居住制限区域」、20ミリシーベルト未満を「避難指示解除準備区域」とする新たな3区分を想定する。(福島民報「論説・11/12/17)

  しゅう‐そく【収束】=おさまりがつくこと。また、おさまりをつけること。「事態を─する」(新明解国語辞典) オンサイトだのオフサイトだのと人を煙に巻くようなカタカナを使い、ようするに「収まりをつけたい」一心での「宣言」だったが、まさにこれこそ「オフサイド」じゃないか。泥鰌がいったから、事故は収束したとはだれもみなさない。「宣言が出たって、そりゃ、危険だ」 福島民報のコラム氏は人がいいのか、悪いのか。もっとはっきりと異議をとなえたらどうだ。でっちあげ「収束宣言」でかえって事態は深刻であり、これまで以上に先行きは真っ暗であるという状況が明らかになったのだから。原子炉の中がどうなっているのかわけも分からないのに、このでたらめな「収束」会見は、被災した無辜の民が待望する、関係各人の嘘や不真面目や不勉強を一日たりとも早くやめにしてほしいという「終息」願望にとってかえたい。これから何十年もつづく危険状態にさらされるわれわれのいのちの「終息」宣告だなんてあまりにも薄汚い冗談だ。「馬鹿も休み休みにいえ」というささやかな声すら要路には届かない不幸。(11/12/19)