w 放射線、体にいい

 元東電副社長、参議院議員でもあった(自民党所属・10年まで)加納時雄(現東電顧問)という人のインタビュー記事が出ていた(朝日新聞・11/05/05)「原子力を選択したことは間違っていなかった。地元の強い要望で原発ができ、地域の雇用や所得が上がったのも事実だ」「東電をつぶせと言う意見があるが、株主の資産が減ってしまう。金融市場や株式市場に大混乱をもたらすような乱暴な議論があるのは残念だ」「低線量の放射線は『むしろ健康にいい』と主張する研究者もいる。説得力があると思う。私の同僚も低線量の放射線治療で病気が治った。過剰反応になっているのでは。むしろ低線量は体にいいということすら世の中では言えない。これだけでも申し上げたくて取材に応じた」

 これくらいの鉄面皮でなければ東電の幹部は務まらなかった。経済や企業のためには少々の被爆は我慢しろ、いや喜んで被爆しろ、体にいいぞというのだから。放射能被爆が体に悪いという研究者もいるというより、悪いに決まっているのが結論なのだ。問題をとらえ損なっているのではなく、ごまかしている。この手の人間に特有の傲慢さが鼻につく。「許容量概念でいちばんよい例は、レントゲン検査である。レントゲン検査もある確率で白血病などのもとになるが、もっと緊急な病気に対し予防治療する必要との比較において『その人にとって』の有利と有害のかね合いの問題である。許容量は、国や社会の有利のために個人に犠牲を強いるための“量”ではない。あくまでも『その人にとって』ということが重要である」(武谷三男)

 地域社会を電力会社がばらまくカネで身動きとれないようにしてきた。もう原発なしでは立ち行かないさ。ばらまかれたカネは電力料金として消費者は負担させられているのである(電源開発促進税で、それは電気料金請求書には載せられていない。加えてこの四月から太陽光促進付加金という新手の料金も上乗せされた)。原発はいまなお未完成品だと思っている。実用実験段階というのがせいぜいだ。今日もまだ、空に海に放射能は排出されている(11/05/09)