p 先進国ってなんだ?

死刑廃止への世界的な歩み 2010 年末の時点で、死刑廃止へ向かう世界的な潮流は、これまでになくはっきりしたものになった。死刑を執行したことが判明している国は、1990 年代半ばには毎年平均40 カ国だったが、今世紀初頭には平均30 カ国になった。それが2008 年には25 カ国になり、2009 年には19 カ国となった。これは、アムネスティが記録した中で最も少ない執行国数であった。そして2010 年には23 カ国が死刑を執行したとみられる。法律上あるいは事実上の死刑廃止国の数は、2001 年には108 カ国だったが、近年では139 カ国になり、この10 年間で著しく増加した。

死刑廃止への世界的な潮流と政府間機構 ●G20 加盟国で2010 年に死刑を執行した国は4 カ国:中国、日本、サウジアラビア、米国。 ●アフリカ連合に加盟する 53 カ国のうち36 カ国が、法律上あるいは事実上の死刑廃止国。 ●英連邦加盟国 54 カ国のうち2010 年に死刑を執行した国は4 カ国:バングラデシュ、ボツワナ、マレーシア、シンガポール。英連邦全体で1 万1000 人以上の死刑確定者がいる。 ●東南アジア諸国連合加盟国 10 カ国のうち3 カ国が2010 年に死刑を執行した。 ●国連加盟国 192 カ国のうち21 カ国で2010 年に死刑の執行があった。

  2010 年には、さらにガボンも法律上で死刑を廃止した。また、レバノン、マリ、モンゴル、韓国では2010 年末の時点で死刑廃止法案が国会で審議中である。イランでは、2009 年に新たな刑法草案が護憲評議会に提出され、2010 年末の時点では、まだ審議待ちの状態である。この刑法草案は、法案が提出された段階では石打刑が含まれていなかったと報道されている。/モンゴルでは2010 年末の時点で、自由権規約第二選択議定書を批准するための法案が国会で審議中である。12 月6 日には、キルギスが同条約に加入し、73 番目の締約国となった。/すでに死刑を廃止していた2 カ国で、死刑廃止が憲法に盛り込まれた。アンゴラでは1992 年にすでに憲法で死刑が禁止されていたが、2010 年には新憲法第59 条にも死刑廃止が盛り込まれた。ジブチでは2010 年4 月14 日、死刑廃止のための憲法改正が可決された。(アムネスティ・インターナショナル「世界の死刑に関する統計2010」)