w 「粛々と、死刑執行」だと

 「28日早朝、千葉法相は横浜市内の自宅からまっすぐ東京・小菅の東京拘置所に入った。普段は鮮やかなピンクやグリーンの服装が多いが、この日はグレーのスーツ姿だった。/同拘置所の刑場は、2層構造で、死刑囚は、まず上階で執行を告げられる。隣の部屋に移動して踏み板の上に立つと、別室の刑務官が執行ボタンを押し、踏み板が下階に向けて開く。/死刑囚2人の絞首刑には、千葉法相のほか、法務省刑事局長や拘置所長、東京高検の検事、事務官が立ち会い、ガラス越しに見届けた。執行が終了したのは午前10時頃だった。/千葉法相は、同省に戻っても緊張が解けない様子で、顔色は真っ白だったという」(読売新聞・10/07/29)

 弁護士であり死刑廃止論者でもある千葉法務大臣。先の参議院選挙で落選し、議員任期の最後に死刑執行に踏み切った。法務大臣がだれであり、ぼくは死刑執行というのは国家権力の犯罪だと考えているもので、それだけにまことに残酷な処置だったと思うのです。執行に立ちあった真意は何だったのか、死刑囚が百人を超えている現状に法務行政を管轄する役人は死刑制度の根幹に関わる異常事態だという認識を隠さないのだから、千葉さんといえども、その認識を共有させられたいうのは理解に難くない。しかし、それにしてもと考える。就任期間の七ヶ月余においてこの問題にほとんど発言しないで、いきなり執行のサインをするというのは、いかにも理解に苦しむ。   

 どんなに意匠を凝らそうと、人殺しは人殺しだ。(10/08/04)