q 五十歩と百歩(プロミス)

プロミス

 この手の人間どもをなんとしよう。「わずかな違いはあっても、本質的には同じであること。◇退散したことには違いがないのに戦場で五十歩逃げた者が百歩逃げた者を臆病だといって笑ったという『孟子』の寓話から」(明鏡国語辞典) あんまり使いたくないけど、こんなのもある。「目糞鼻糞を笑う」と。 今回は「正直比べ」「騙し、騙され比べ」で睦み憎み合っている。辞任を巡って談合を重ねた鳩・菅似たもの夫婦ならぬ、水魚の交わり、あるいは水と油。「私は文書に『署名しよう』と言ったが、菅首相は『そこまではいいでしょう。私を信じてください』と言った。政治家同士の言葉は重い。時の首相であり、約束は守られると信じて、握手して別れた。もし、初めからだます気だったとすれば、許しがたい。『ペテン師』といわれても仕方ない」(産経新聞・11/06/04) ペテン師はもっと上品ですよ。ペテンとは「うそをついて人をだますこと。また、その手段」(明鏡さん)というのは本当だが、首班のポストを私物化している自覚がないのだから、ペテン師なんかじゃありません。議員を辞めるといって辞めなかった「前首相」がポストを降りるといっていないと降りたくない「現首相」を詰っている図をどうみるんですか。図の名は「プロミス」、「プロ級のミステーク」を犯したのは鳩か菅か、魑魅か魍魎か。観たくもない愚図であることはたしか。こんなとっぽい「高齢者予備軍」に牛耳を執られた国の一員であることを恥じるし、呪うね。(牛耳を執る=「同盟の盟主となる。また、団体・党派などの実権をにぎって思うままに支配する。牛耳る。◇中国の春秋戦国時代、同盟を結ぶときは盟主がいけにえとなる牛の左耳をとって裂き、諸侯がその血をすすって誓い合ったという故事から」)(明鏡さん)

  笑わせるじゃないか。「政治家同士の言葉は重い」というのは鳩だが、その意味は「政治家と沖縄県民(国民)との言葉(約束)は木の葉の如く、軽い」というのだ。よくいうね。「最低でも県外」と嘘にもならない見え見えの嘘っぱちを垂れ流したのは一年前。「首相経験者は身を退くべきだ」と議員辞職を嘯いて、いまもまだ政治家気取り。十億を越える子ども手当を不法に受けとり、その始末もつけないで、さ。復旧・復興に何十年かかるか見当もつかないが、永田町の溶融(メルトダウン)もまた手に負えない惨状だ。強者どもの夢の後ならぬ、人の格好をした鷽(うそ)、いや鷽の格好をした御仁たちの根城、それこそが永田町。(「鷽=口笛を吹くような声で鳴く、アトリ科の小鳥。頭は黒く、背は青灰色。雄のほほのあたりが赤い」明鏡さん)

 永田町という「嘘と嘘」の権力争い、談合の仕切り場をまるごとどこかに移転させたい。いくつか候補地はあるが、今はいわないし、いえない。あるいは人跡未踏の地(が列島にあれば)に放り投げたいものだ。(11/06/05)