r 魑魅魍魎 烏合の衆

議員バッジ

 ちみもうりょう【evil spirits (residing in forests, mountains and rivers)】が跳梁跳梁(ちょうりょうばっこ)するのはいつの時代でも政界だというのが相場だが、この列島(劣等)の現状はいつにもまして海千山千(さまざまな経験をへて世の中の表裏を知り、しぶとくずるがしこくなっていること。また、その人)(明鏡国語辞典)に加えて、新手の森千までが出没しているようだ。今回はこの海千を総理にしようと選んだのが一年前。だが、選んでみたら話がちがうと、別の山千を担ぎ出そうというのだが、山千は一人じゃないから(それが山千の所以です)、話が込み入ってしまった。震災からの復旧や復興、さらには放射能を垂れ流す原発問題やその処理をそっちのけに、戦利品探しで右往左往している様は見苦しさを通り越して見るに堪えない。カラスには悪いが、「これを烏合の衆」というのだろうか。「人々が規律も統一もなく寄り集まること」と説明するのは明鏡さんだ。規律も統一もなく、しかし我が身一個の利益を欲し、最低でもなんらかの「おこぼれ」に与りたいという有象無象(この世のどこにでもいる平凡で種々雑多な人々)。並べられたカラスが気を悪くするにちがいない。

 そしてこの魑魅魍魎、片方の雄ともいうべきは時の「参議院議長」かもしれない。「無能」総理に苦汁を飲まされた挙げ句、恨み骨髄に達しての私憤の連発だ。「無能」総理に存在を無視された腹いせだろうか。よく行司がまわしを着けてと、分際を弁えない例えにいうが、これなぞは力士が行司の格好をしていただけのようにもみえる。おれはまだ現役だぞ、と。自分で相撲を取り、それをみずからが捌く、まことに忙しい限りだが、政界という海山森の里ではそれくらい無茶・無謀でなければ棲息できないらしい。もう一方の雄、陸山会の主もさかんに「無能総理」呼ばわりしながら、「お国のため」と言いふらして虎視眈々と復権と掛けられた嫌疑を晴らさんと無罪放免を焦っている始末だ。集まり散じて人は変われど、寄らば陸山の傘の下という輩もまた先が読めない迷路を暗中模索の為体だ。此岸の「無能」総理に対峙するに、あるいはもっともっと海・山・森千かもしれない野党無象が虚々実々ならぬ虚々虚々と棚ぼたを企んでいるのが政界の無間地獄だ。救われないのは罪も咎もない、われら衆生・有情だ。彼ら・彼女らに比するに、あまりにお人好しなんだ。

 だが、衆生も端から想定内の恥ずかしい限りの物取り合戦、椅子取りゲームも、やがて終わるだろう。闘い疲れて日が暮れて。左手で殴打し、右手で握手する、この繰り返しだ。昨日の敵は今日の友。いずれが敵か、どなたが味方か、自他に区別のありやなしや。仰ぐは同じき、我利私欲。性状、にわかに変わりがたしだが、永田町内ばかりにはやる合戦やゲームで莫大な税金を浪費・徒費するのだけは止めてくれないか。

 かくして列島(劣等)はますます劣化してゆく。(11/05/28)