w 大人げない仕打ち

 大学入試で一受験生が試験問題をネットに流し、解答を求めたという事件。いくつかの大学の対応に大きなちがいが生じたのは当然といえるかもしれない。ある大学は個人的なカンニングで被害もないという、まっとうな理由で問題としなかった。それに対して、いくつかの大学は被害届を出し、それを受けた警察によって受験生は逮捕された。問題の核心はどこにあったか。(単独犯だという前提でいえば)試験監督の手抜きであり、試験体制の不備をさらけ出した大学にこそ非がある、それが直感的に思ったぼくの印象だったし、それは今も変わらない。少していねいに監督行為をしておれば、未然に防げたはずだし、当の受験生も「一度も見回りに来なかった」と供述している。謝罪しなければならないのは大学当局ではないか。不正を働いた受験生はまちがっていないというのではない。いつのカンニングでも問われるべき非はあるからだが、今回は学内で行われたカンニングに対して、みずからの無責任を棚に上げて、外部権力にその始末をゆだねた大学当局の大人げない態度に空恐ろしさを感じてしまう。その昔、学生が大学当局に異議を唱えた時、みずからの手を汚さないで、ご託を並べて機動隊を学内に導入し、彼らに学生を殴らせたという、その構図をふたたび見たような気がしたのだ。体質は変わらないものなんだ。(11/03/10)